活動の記録

2018年度 第2回研究懇話会

2019年1月23日 09時11分 [関私教協管理者]
研究懇話会

テーマ:「特別支援教育について、教員を目指す学生に学んでほしいこと」


日  時:2018年12月16日(日) 14:30~17:20
会  場:東洋学園大学 本郷キャンパス1号館

 <タイムスケジュール>
14:30~14:40 開会挨拶・全体趣旨説明 
14:40~16:30 演者による報告
  (1) 上田 征三氏(東京未来大学)
  (2) 中田 正敏氏(明星大学)
  (3) M氏
16:30~16:45 休憩
16:45~17:15 質疑応答
17:15~17:20 閉会


【報告要旨】


東京未来大学
 上田 征三 氏

 障害者権利条約とそれに基づく国内法のさらなる整備と運用はこれからで、まさに、緒についたばかりです。そのための道具(tool box)は、かなりいいものができたと思える点がありますが、とくに、今後の法や制度等の見直しと運用はそれを支えるマインドが大変重要です。具体的には、「障がい理解」「インクルーシブ教育と合理的配慮」「自立(自律)」等に関連して、現在の到達点といえるマインドを踏まえ、教育現場における具体的な課題を考えてみたいと思います。その意味で、「特別支援教育について、教員を目指す学生に学んで欲しいこと」をテーマにした今回の企画は、非常にタイムリーだと思われます。


教職課程における対話・支援・支援体制に関する学習
~「インクルーシブな学校づくり」の視点から~
 
明星大学
 中田 正敏 氏

 
 「インクルーシブ教育システム」、「インクルーシブ教育」という言葉が、「特別支援教育の推進について(通知)」(2007)や「共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進(報告)」(2012)などを通して知られるようになってきた。「インクルーシブな学校づくり」という枠組みで、学校現場で様々な困難を抱えた生徒たちの主体的な取組を支援する実践を試行錯誤してきた立場から、教員養成課程における「インクルーシブな学校づくり」に不可欠な「支援のスタンス」や「対話的な関係性」等のコンセプトの学習について大学での講義・演習等の実践を踏まえて提案する。



M 氏


 18才の発達障害児をもつ母です。息子は4才で言葉の遅れで発達障害と診断されました。息子は一見普通に見えるが為、多少成長にばらつきがあっても、普通の子と混じっての学校か、養護学校かについて悩み続けました。いくつかの小学校を見学し、普通級、支援級の様子、それぞれの校長先生の対応を総合し、最終的には幼稚部から入った愛育養護学校で小学部まで進み卒業しました。中学は自宅から近くの区立の中学の支援級に。それまで自由のびのびのだった愛育養護学校の学風と異なる規律が息子をまっていました。担当先生に馴染めなく不登校気味の3年間。普通級への部分参加で同級生や先輩とは関係が良かったが、担当の先生に怯え最終的には卒業式も出席せずに義務教育を終了。高校は都立の支援学校に入学。辛かった中学と打って変わり楽しい高校生活を送ることが出来ました。息子の学校や進路、人間関係など常に悩み続けてきた母親のお話を皆さんとシェアさせて頂き、少しでも皆さんのお役立て出来ればと思います。